≪ 絵本『ルリユールおじさん』 ≫
  •  27, 2013 14:01




≪ 絵本『ルリユールおじさん』 ≫

皆さんは毎月何冊ほどの本を読み、そして、どんなジャンルを読みますか?私は月3冊から4冊ほどです。私のすぐ近所に図書館があり、ほとんどの本は借りています。ネットから市の図書館の貯蔵を探し、予約もできるので便利で助かっています。また、図書館は冷暖房が完備され、本や雑誌を読むにはいい環境が整っています。
本は仕事関連の本が多く、ほとんど自己啓発の本を読んでいます。



表紙


先月図書館から借りてきた柳田邦男『気づきの力、生き方を変え、国を変える』を読みました。

内容はネットの便利さやコンピュータが作る疑似体験に浮かれて、自己の内面と向き合う静かな時間や、現場体験によって自ら気づくことの意義を見失う現代人に、「目を覚ませ」と呼びかける警世の書です。

その中にすごく興味深い内容が書かれてあり「パリ展が気づかせてくれた絵本の力」です。絵本作家のいせひでこさん『ルリユールおじさん』を中心に原画展が、2007年9月パリで開かれました。そして絵本に興味をもち、是非読んでみたいと思い、図書館から借りることにしました。『ルリユールおじさん』





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絵本『ルリユールおじさん』の主人公は、幼い少女ソフィーと古典的な手作りで一冊ずつ製本する老造本家(フランス語でrelieur(ルリユール)。ソフィーは樹木や花の名前や形などを調べるのが大好きで、植物図鑑を愛用している。ある朝、パリのアパルトマンのベランダでいつものように木や花のことを調べていると、植物図鑑がバラバラに壊れてしまう。

ソフィーは図鑑を修理してくれる店を探しに街へ出る。本屋はあっても、そこは新刊本を売っているだけで、壊れた本を修復してはくれない。ソフィーは新しい本を買えばいいとは思わない。愛用の図鑑でないといやなのだ。セーヌ川沿いの古本屋のおばさんに聞くと、ルリユールという職人の店を探すといいと教えられる。ソフィーが探し歩く街は第6区の古きパリの面影を残す裏通りばかりだ。







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一方、やがてソフィーと出会うことになるルリユール職人のおじさんも、街の郵便局へ寄るなど用事をすませたり、知り合いの人と立ち話をしたりして、工房に向う。ついにソフィーが路地の一角にルリユール工房の窓を見つけると、丁度そこへルリユールおじさんがやってくる。

窓からのぞきこむソフィーをおじさんが招き入れてあげると、植物図鑑を直してほしいのだと言う。おじさんは壊れた図鑑を見て、ソフィーが一冊の本をそこまで愛情をもって使いつくしているのを理解すると、無料で直してあげると約束する。壊れた本を一旦丁寧にばらして、再生させるには、六十もの工程をこなさなければならないことなどを、おじさんはソフィーに教える。

昼になると、二人は近くの公園に出て、一緒にパンを食べる。公園には樹齢四百年のアカシアの大木がある。アカシアはソフィーが一番好きな木だ。おじさんは 少年の頃、公園脇のアパルトマンの三階で育ったという。








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そして、父親もルリユール職人で自分にルリユールの仕事を教えてくれたこと、本には大事な知識や物語や人生や歴史が詰まっていて、それを未来に伝えるのがルリユールの仕事なのだと教えられたこと、窓の外のアカシアの大木を眺めながら、「ぼうず、あの木のようにおおきくなれ、名をのこさなくてもいい。

いい手を持て」と言われたことなどを、ソフィーに話して聞かせた。おじさんは夜を徹して植物図鑑の修復を完成させる。灯の消えた深夜のアパルトマン街を上空から俯瞰する情景の中に、一つだけ明かりのついた窓が小さく描かれている。少女のためを想うおじさんの心のやさしさが、窓明かりから感じられる。翌朝、ソフィーがやって来ると、工房の窓にきれいに修復された植物図鑑が飾ってある。

しかも表紙には大好きなアカシアの木の絵が使われ、「ソフィーの樹たち」というタイトルまでつけられている。「私の本!」ソフィーは夢中になって図鑑をめくる。そして、フィナーレは、アカシアの大木の前に立って図鑑を開く一人の若き女性の姿。「おじさんのつくってくれた本は二度とこわれることはなかった。そして私は、植物学の研究者になった」という。

こう書かれています。

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【パリ展への経緯】
「ルリユールおじさん」は実在したM氏80歳モデルだったそうです。2004年いせひでこさんがスケッチ旅行で滞在していた時、偶然プチホテルの斜め前にM氏の工房あったそうです。やがて、M氏の協力が得られ、いせさんは改めてパリに訪問して長期間にわたりM氏の仕事や人生を丹念に取材したうえ、フフィーという架空の少女を登場させる物語を構成させと書いてあります。


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