四文字熟語の「切磋琢磨」!
四文字熟語に「切磋琢磨」!


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四文字熟語に「切磋琢磨」とあります。
意味を調べてみると
①:学問や人徳をよりいっそう磨き上げること。
②:友人同士が互いに励まし合い競争し合って、共に向上すること。
今まで2番目の「友人同士が互いに励まし合い競争し合って、共に向上すること。」と思っていました。

しかし、論語の中に
『子貢曰わく、貧しくして諂うこと無く、富んで驕ること無きは、何如。
子曰わく、可なり。
未まだ貧しくして楽しみ、富んで礼を好む者に若かざる也。
子貢曰わく、詩に、切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如しと云うは、其れ斯れを之れ謂う与。
子曰わく、賜や、始めて与に詩を言うべきのみ。諸れに往を告げて来を知る者なり』
という章句があります。

孔子と弟子の子貢のやりとりの中で、弟子の子貢の質問に対して孔子が答えたて、賢者のあり方を語り学問の際限ない奥深さと説いたものです。
これを三つに分けてみると
①番目は貧富に対する問答。
②番目は子貢詩を引用しながら学問の奥深さを感嘆している。
③番目は孔子が子貢の正しい認識をほめ、そやしている。

子貢の顔です。

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 (現代通説) 
子貢が言った。
「貧しくてもへつらわず、豊かでもおごらない、高ぶらない人物はどうですか?」と聞きました。
そうすると孔子が「いいんじゃないかい」と言って、子貢のしっかりした姿勢はよろしいと許し、孔子はさらにその上の最善方法を教えた。
『貧しくとも学問を好み志を楽しみ、富裕のときでも礼を好み、心を善にたもち義に従うようぬすることだ」と孔子先生が言った。
子貢は、へつらうことなく、驕ることもないのをもって、貧富に対応する十分の工夫だと思っていたのに、孔子先生のさらなる教示に学問の奥深さを思い知った。

子貢がまた聞きました『「詩経」の詩にある、「切るが如く、蹉するが如く、琢するが如く、磨するが如し」とありますが、先生はそのことをおっしゃったのでしょうか?』
先生が言われました。「賜や、それでこそ一緒に詩を語れるね。過去のことを一つ話したら、すぐに先のことがわかるようになったんだね」子貢という弟子と孔子のやりとりについて書かれた章句です。
『賜』とは子貢の名前です。子貢は、古参の弟子です。頭脳明晰でとても優秀、頭の回転が速く、雄弁家です。孔子には弟子が3000名ほどいたそうです。

『切るが如く、蹉するが如く』というのは、動物の硬い角や骨を切って、ヤスリで磨くことです。
『琢するが如く、磨するが如し』は、玉という硬い石を粗く切ったあとに、細かくヤスリで磨いていくことです。つまり、とても硬くて思ったような形にするのが難しいものを細工していくことが『切磋琢磨』です。

上には上があるんだよと言って、次のレベルを示してくれた孔子に対して、子貢が目標に近づけるように、自分をどんどん磨く姿勢を「切磋琢磨」という詩に重ね、あの詩が指していることと同じですねと言った。




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『詩経』は中国最古の詩集として知られており、孔子は、人間の完成は詩によって磨かれていくものだと考え、詩をとってもにしていました。『詩経』には、人間の素朴は感情が込められた詩がおよそ三百篇収められています。それらの詩を読んで学び、感性を磨き、豊かな情調を持ってるようにならなくては人として駄目だ、と孔子は言っています。ですから、孔子の弟子になった3000名の門下生は「詩経」は必読書だったそうです。

『詩経』に収載されている詩は『風(ふう)・雅(が)・頌(しょう)』の3つに分類されている。『風』とは地方に伝承されている民謡のような歌であり、『雅』とは王宮で演奏されたり歌われたりしている格式ある雅楽のようなものである。『頌』は宗教的な祭祀に用いられていた祝詞(呪文)のようなものであると考えられている。

一つ詩を紹介します。

左側(漢文)・・・右側(訳)です。
 采葛・・・・・・(さいかつ)
 彼采葛兮・・・・・彼(か)の葛を采(と)らん
 一日不見・・・・一日(いちじつ)見(あ)わざれば
 如三月兮・・・・・三月(さんげつ)の如し。
 彼采蕭兮・・・・・彼(か)の蕭(しょう)を采(と)らん
 一日不見・・・・一日(いちじつ)見(あ)わざれば
 如三秋兮・・・・・三秋(さんしゅう)の如し
 彼采艾兮・・・・・彼(か)の艾(がい)を采(と)らん
 一日不見・・・・・・一日(いちじつ)見(あ)わざれば
 如三歳兮・・・・・三歳(さんさい)の如し

 葛は植物のくずです。彼女がくずを採りに出かけました。会わないのはたった一日ですが、三ヶ月ほど会っていない感じでさびしい。蕭(しょう)とはよもぎです。彼女がよもぎを採りに出かけました。会わないのはたった一日ですが、三つの秋、つまり9ヶ月ほど会っていない感じでさびしい。艾(がい)とはもぐさです。彼女がもぐさを採りに出かけました。会ってないのはたった一日ですが、まるで3年ぶりのようです。たった一日の別れが、男性の心の中では、3ヶ月から、9ヶ月、そして、3年へと、だんだんと長くなるという錯覚で、恋人の思いをイキイキと伝えました。

「詩経」が記された時期は、だいたい西周の初期、すなわち、紀元前11世紀から、春秋時代の半ば、紀元前6世紀に至るまで、約500年間と推測されています。すごいですね!
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Comment 4

padme

No title

切磋琢磨・・・そういう深い意味があるのですね?
勉強になります(すぐ忘れちゃうけどw)

ちょっと意味合いは違いますが、ウチの両親は早くに親を亡くしかなり色んな事を頑張って勉強して社会に恥じないようにしていたようですが、私が上を見ると「上を見たらキリがないのだから・・・」って常に言われたのだけど、私は言いつけを守る気はなくある意味「上を見ないと向上しない!」と小学生の時から思ってましたww
今時点での上!というのはやっぱりご主人の力でのお金の意味になっちゃって・・・それは両親の言ってた方の意味になっちゃうなーと思うし、見ても無い物は無いので仕方ないなーって納得もしますけどね ^^;
でも小さい時に思ったのは正解だと未だに思ってます。。。

最後の詩は・・・そんなに想われて・・・とも一瞬思うけどちょっとウザイですね ☆(≧∀≦*)ノ

2016/01/12(Tue) 11:21

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博士

padme さんへ

padme さんへ

切磋琢磨のことがわかっていただけたでしょうか。
私もこの章句を読むまで知りませんでした。
他に論語による四文字熟語あります。

小さいころ先生や両親からいりいろ教えを言われていましたね。
長年人生を歩んでいると、経験と年齢とともにいろんなことを理解でき
るようになりますね。

常に上を見ながら努力と希望に生きていけば、人は成長し、君子となって
いくんでしょうね。

2016/01/12(Tue) 18:15

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eco

No title

博士さん、こんばんは。
切磋琢磨、一つの四文字熟語にもこんなにたくさんの意味があるのですね。
それを紀元前の時代から語られていたのですね。
そう思うと、今の時代は言葉をあまり大切に正確に使っていないような気もします。(私も含めて)
博士さんの、学習意欲は素晴らしいです。
私は、歳とともに学習意欲も低下しています。
ブログにお邪魔すると、いつもう~んと考えてしまいますよ。(^-^;
いつも刺激をいただきます。
これからもいろいろUPしてくださいね。(#^.^#)

2016/01/14(Thu) 18:05

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博士

★ecoさんへ

★ecoさんへ

こんばんは。
切磋琢磨、の四文字熟語お分かりいただけてうれしく思っています。
2500年の四文字熟語は他のもあり、また、私たちが今使っている
言葉のもたくさんあります。このように歴史をひも解いてみると、
今の時代も2500年前の、人の精神文化はあまり変わっていないように思います。

意欲というのか?常に自分のモチベーションを保つため、それなりに、
勉強したり、関係ありそうなTV番組を見て、自分に励ましています(笑

2016/01/15(Fri) 19:10

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